応用情報技術者 ― コンピュータ構成要素 問題一覧・解説

全14問の問題文・選択肢・正解・解説を掲載しています。 フラッシュカード形式で実際に解いてみたい方は「練習する」ボタンをご利用ください。

🎴 フラッシュカードで練習する(14問)

CPUのプログラムカウンタの役割はどれか。

1. 次に実行すべき命令のアドレスを保持する。 ✓ 正解
2. 演算の結果得られたフラグ(正負、ゼロなど)を保持する。
3. 主記憶から読み出された命令そのものを保持する。
4. 演算を行うためのデータを一時的に保持する。

📝 解説

プログラムカウンタ(PC)は「次に実行すべき命令のメモリアドレスを保持するレジスタ」です。楽譜のどの小節を演奏しているか示す指揮棒のようなものです。CPUが命令を1つフェッチするたびにPCは自動的に次のアドレスへ更新されます。分岐命令(if文)やジャンプ命令ではPCが別のアドレスへ飛び、条件分岐やループが実現されます。関数呼び出し時はリターンアドレスをスタックに保存してからPCをジャンプ先へ変更します。誤答の「フラグを保持」はプログラムステータスワード(PSW)、「命令そのものを保持」は命令レジスタ(IR)、「演算データを保持」はアキュムレータ(ACC)の役割です。各レジスタの機能をしっかり区別して覚えましょう!

命令実行サイクルにおいて、「デコード(解読)」の結果に基づいて行われる動作はどれか。

1. 制御信号の発生 ✓ 正解
2. オペランドの読み出し
3. プログラムカウンタの更新
4. 命令のフェッチ

📝 解説

命令実行サイクルの基本は「フェッチ(取得)→デコード(解読)→実行(処理)」の3ステップです。料理で例えると、①レシピ本を手に取る(フェッチ)→②レシピを読んで何をするか理解する(デコード)→③実際に調理する(実行)の流れです。デコード段階では「この命令はADDか?LOADか?」を判断し、その命令に対応した制御信号をALUや各レジスタに発生させます。つまりデコードの直接の結果は「制御信号の発生」です。「オペランドの読み出し」はデコード後の実行フェーズ、「PCの更新」はフェッチ後に行われます。「命令のフェッチ」はデコードより前の工程です。この3ステップの流れとそれぞれの役割をしっかり整理しましょう!

キャッシュメモリの書き込み方式のうち、主記憶への書き込みも同時に行う方式はどれか。

1. ライトスルー方式 ✓ 正解
2. ライトバック方式
3. ダイレクトマップ方式
4. セットアソシアティブ方式

📝 解説

ライトスルーとライトバックはキャッシュメモリへの書き込みポリシーの違いです。ライトスルー(Write Through)は「キャッシュへの書き込みと同時に主記憶にも書き込む」方式です。メモ帳に書いたその場で本帳にも転記するイメージで、常に両者の内容が一致して一貫性が保たれますが、書き込みのたびに低速な主記憶へのアクセスが発生します。一方ライトバック(Write Back)はキャッシュのみに書き込み、そのブロックが追い出される時にまとめて主記憶に反映します。書き込みは速いですが整合性の管理が複雑です。「同時に主記憶へ書き込む=ライトスルー」「後でまとめて書く=ライトバック」という対比を確実に覚えましょう!

DRAM(Dynamic RAM)の特徴として、適切なものはどれか。

1. リフレッシュ動作が必要であり、SRAMより安価で大容量化しやすい。 ✓ 正解
2. リフレッシュ動作が不要であり、非常に高速である。
3. 不揮発性であり、電源を切ってもデータが消えない。
4. 読み出し専用であり、書き込みはできない。

📝 解説

DRAM(Dynamic RAM)は「コンデンサ(電荷を蓄える素子)にデータを保持する」メモリです。コンデンサは自然放電するため定期的にリフレッシュ(再充電)が必要です。これは水道管の蛇口が少しずつ水漏れするので定期的に締め直すイメージです。構造がシンプルなため1チップに大容量を集積でき、SRAMより安価です。PCのメインメモリ(DDR4/DDR5など)に広く使われています。一方SRAM(Static RAM)はフリップフロップ回路で保持するためリフレッシュ不要・高速ですが、回路が複雑で高価・小容量です。CPUのL1/L2/L3キャッシュに使われます。「DRAM=リフレッシュ必要・安価・大容量(主記憶向き)」「SRAM=リフレッシュ不要・高速・高価(キャッシュ向き)」という対比を覚えましょう!

CPUと磁気ディスク装置の速度差を補うために、一時的にデータを蓄える場所を何と呼ぶか。

1. ディスクキャッシュ ✓ 正解
2. レジスタ
3. 仮想記憶
4. ROM

📝 解説

ディスクキャッシュはCPUと磁気ディスクの速度差を埋める「緩衝材(バッファ)」です。CPUはナノ秒単位で処理しますが、磁気ディスクはミリ秒単位のアクセス時間がかかり、約100万倍の速度差があります。高速道路の本線と一般道をつなぐランプ道のようなもので、よく使うデータをRAM上のキャッシュに蓄えておくことで、次のアクセスをディスクなしで高速に処理できます。OSは空きRAMを自動的にディスクキャッシュとして活用します。キャッシュにヒットした場合を「キャッシュヒット」、ディスクへのアクセスが必要な場合を「キャッシュミス」と呼びます。正解はディスクキャッシュで、レジスタはCPU内の超高速記憶装置、仮想記憶はRAMの容量不足補完の仕組みです!

複数の命令を少しずつずらして並列に実行するCPUの高速化技術はどれか。

1. パイプライン処理 ✓ 正解
2. マルチスレッド
3. オーバレイ
4. DMA

📝 解説

パイプライン処理は「自動車の組み立てライン」と同じ発想です。1人の工員が全工程を担当するより、塗装・組み立て・検査を分業して流れ作業にしたほうが単位時間あたりの生産台数が増えます。CPUでも「フェッチ→デコード→実行→書き戻し」の各ステージを並行して動かし、スループット(単位時間の命令処理数)を向上させます。ただし分岐命令でパイプラインが乱れる「ハザード」が問題となり、現代CPUは「分岐予測」技術でこれを緩和しています。誤答の「マルチスレッド」はOS上の処理単位の並列化、「DMA」はCPUを介さずデータ転送する技術、「オーバレイ」は主記憶が足りないときのプログラム分割技術です!

VRAMの役割はどれか。

1. ディスプレイに表示する画像データを保持する。 ✓ 正解
2. CPUの演算結果を一時的に保存する。
3. OSのカーネルプログラムをロードする。
4. ネットワークのパケットデータをバッファリングする。

📝 解説

VRAM(Video RAM)はディスプレイに表示する画像データを保持する専用メモリです。画家のキャンバスに例えると、GPUが描いた「次に表示する絵(フレームバッファ)」をVRAMに書き込み、ディスプレイコントローラーがVRAMから読み出して画面に映し出します。解像度・リフレッシュレート・色深度が大きいほど必要なVRAM容量が増えます。通常のRAMと違い、GPUとディスプレイが同時にアクセスできるデュアルポート構造が使われることもあります。誤答の「CPUの演算結果を保存」はレジスタやキャッシュの役割、「OSのカーネルをロード」は主記憶の役割、「ネットワークパケットをバッファリング」はネットワークインターフェースの役割です!

USB 3.0の最大転送速度(理論値)に最も近いものはどれか。

1. 5Gbps ✓ 正解
2. 480Mbps
3. 10Gbps
4. 12Mbps

📝 解説

USB規格の転送速度の進化を整理しましょう。USB 1.1:最大12Mbps、USB 2.0:最大480Mbps(ハイスピード)、USB 3.0(USB 3.2 Gen 1):最大5Gbps(スーパースピード)、USB 3.2 Gen 2:最大10Gbps、USB4:最大40Gbpsと世代を重ねるごとに高速化されています。USB 3.0の5GbpsはUSB 2.0の約10倍!試験で頻出の「USB 2.0=480Mbps、USB 3.0=5Gbps」という数値は必ず覚えましょう。誤答の「480Mbps」はUSB 2.0、「10Gbps」はUSB 3.2 Gen 2、「12Mbps」はUSB 1.1の速度です。青いコネクタがUSB 3.0以上の目印にもなっています!

SSD(Solid State Drive)がHDDと比較して優れている点はどれか。

1. シークタイムや回転待ちがなく、ランダムアクセスが高速。 ✓ 正解
2. 容量単価がHDDよりも安い。
3. 書き込み回数の制限が全くない。
4. 強大な磁界にさらされてもデータが消失しない。

📝 解説

SSD(Solid State Drive)はフラッシュメモリを使う電子式ストレージで、機械的な可動部品がありません。HDD(Hard Disk Drive)は磁気ディスクが高速回転し、読み書きヘッドを持つアームが移動する機械式装置のため、ディスクが目的の場所に来るまでの「回転遅延」と「シークタイム」が発生します。SSDにはこれらが一切なく、特にランダムアクセス(バラバラな場所へのアクセス)がHDDより圧倒的に高速です。さらに衝撃に強く、静かで消費電力も少ないという利点もあります。誤答の「容量単価が安い」はHDDの優位点、「書き込み回数制限がない」は誤り(SSDには書き込み耐久性の上限あり)、「強磁界でもデータが消えない」も誤りです!

GPU(Graphics Processing Unit)が近年、AI(ディープラーニング)に活用されている主な理由はどれか。

1. 単純な演算を膨大なコアで並列に処理することに長けているから。 ✓ 正解
2. 逐次的な制御処理がCPUより高速だから。
3. 主記憶装置(RAM)としても利用できるから。
4. 不揮発性の記憶領域を持っているから。

📝 解説

GPUがAI(ディープラーニング)に活用される主な理由は「数千〜数万個のコアで単純な演算を並列処理することに長けている」からです。CPUが少数の高性能コアで複雑な処理をこなす「優秀な少人数チーム」なら、GPUは「膨大な数の単純作業スタッフが一斉に動く工場」のようなものです。ディープラーニングでは何百万ものパラメータに対する行列演算を大量に繰り返すため、GPUの並列処理と相性が抜群です。NVIDIAのCUDAがAI計算の業界標準となっています。誤答の「逐次制御処理が速い」はCPUの強み、「主記憶として利用できる」「不揮発記憶領域を持つ」はGPUの機能ではありません!

CPUのパイプライン処理の目的は何か?

1. 命令の実行を並列化してスループットを向上させること ✓ 正解
2. 消費電力を削減すること
3. キャッシュの命中率を向上させること
4. クロック周波数を上げること

📝 解説

CPUのパイプライン処理は「命令の実行ステージを分割して並行処理する」技術です。工場の組み立てラインに例えると最もわかりやすい!1つの製品を作るときに、塗装係・組み立て係・検査係が流れ作業で並行して作業することで、1人が全部やるより格段に速くなります。CPUでも「フェッチ→デコード→実行→ライトバック」という複数のステージを複数の命令が同時進行することでスループット(単位時間あたりの命令処理数)が向上します。ただし前の命令の結果を次の命令が必要とするデータ依存や、条件分岐があるとパイプラインが一時停止(ストール)する問題が発生します。消費電力の削減はパイプラインの主目的ではなく、キャッシュ命中率向上はキャッシュメモリの役割、クロック周波数の向上はパイプラインとは別の概念です。「パイプライン=命令を流れ作業で並行処理→スループット向上」という核心を押さえましょう!

キャッシュメモリの目的は何か?

1. CPUとメインメモリの速度差を埋めること ✓ 正解
2. ストレージの容量を増やすこと
3. ネットワーク通信を高速化すること
4. 消費電力を削減すること

📝 解説

キャッシュメモリは「CPUとメインメモリ(DRAM)の速度差を埋める高速な小容量バッファ」です。宅配便の例で考えると、倉庫(メインメモリ)は大容量だけど遠くて取り出しに時間がかかる。そこで手元に小さな棚(キャッシュ)を置いて、よく使う荷物は棚に出しておく仕組みです。CPUのナノ秒単位の処理速度に対してDRAMはその数十〜数百倍遅く、そのままでは常にCPUがメモリの応答を待つ「待ちぼうけ」状態になります。キャッシュを介することで参照局所性(同じデータや近くのデータを繰り返し使う性質)を利用して、CPUが高速なキャッシュからデータを取得できる頻度(ヒット率)を高めます。キャッシュはストレージ容量を増やす装置ではなく、ネットワーク高速化とも無関係です。消費電力削減は副次的効果であり主目的ではありません。「キャッシュ=速度差を埋めるバッファ=ヒット率が命」と覚えましょう!

DRAMとSRAMの比較として正しいものはどれか?

1. DRAMはリフレッシュが必要で容量が大きく安価、SRAMはリフレッシュ不要で高速だが高価 ✓ 正解
2. SRAMはリフレッシュが必要で容量が大きく安価、DRAMはリフレッシュ不要で高速だが高価
3. DRAMとSRAMはどちらもリフレッシュが必要
4. DRAMとSRAMはどちらもリフレッシュ不要

📝 解説

DRAMとSRAMはどちらもRAM(Random Access Memory)ですが、データの保持方式が全く異なります。DRAM(Dynamic RAM)はコンデンサ(電荷を蓄える素子)でデータを保持しますが、コンデンサは自然放電するため定期的なリフレッシュ(再充電)が必要です。池の水が蒸発するので定期的に水を足す管理が必要なイメージです。構造がシンプルなので大容量化・低コスト化しやすく、PCのメインメモリ(DDR4/DDR5)として使われています。一方SRAM(Static RAM)はフリップフロップ回路(安定した2状態を持つ回路)でデータを保持するためリフレッシュ不要・高速です。しかし回路が複雑で高価・小容量なのでCPUのL1/L2/L3キャッシュに使われています。選択肢の「SRAMがリフレッシュ必要」「両方リフレッシュ必要/不要」は間違いです。「DRAM=主記憶・安価・大容量・リフレッシュ必要」「SRAM=キャッシュ・高速・高価・リフレッシュ不要」の対比を確実に覚えましょう!

割り込み処理において、割り込みが発生した際にCPUが最初に行う動作は?

1. レジスタの内容をスタックに退避する ✓ 正解
2. 割り込み処理ルーチンを実行する
3. キャッシュをクリアする
4. プロセスを終了する

📝 解説

割り込み処理はCPUが実行中の処理を一時中断して緊急の別処理を行う仕組みです。ドクターが手術中に急患の連絡を受けたとき、まず「今の手術の状態をメモに記録」してから急患対応し、終わったら「メモを見て元の手術を再開」する流れと同じです。割り込みが発生したとき、CPUが最初に行う動作は「現在のレジスタの内容をスタックに退避する」ことです。これは「今どこまで何をやっていたか」を保存する作業で、これをしないと元の処理に正しく戻れません。退避後に割り込み処理ルーチン(ISR:Interrupt Service Routine)を実行し、完了後に退避したレジスタを復元(スタックからポップ)して元の処理を再開します。「割り込み処理ルーチンを実行する」のは退避の後、「キャッシュをクリア」や「プロセスを終了」は通常行いません。「割り込み→まず現状保存(レジスタをスタックへ退避)→ISR実行→復元して再開」という順序を確実に覚えましょう!

問題を読んだら、フラッシュカードで実際に解いて定着させましょう!

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