応用情報技術者 ― システム構成要素 問題一覧・解説

全13問の問題文・選択肢・正解・解説を掲載しています。 フラッシュカード形式で実際に解いてみたい方は「練習する」ボタンをご利用ください。

🎴 フラッシュカードで練習する(13問)

システムの信頼性を表す指標で、平均故障間隔を指すものはどれか。

1. MTBF ✓ 正解
2. MTTR
3. 稼働率
4. スループット

📝 解説

MTBF(Mean Time Between Failures)は「システムが平均してどのくらいの間隔で故障するか」を示す信頼性指標です。電球の「平均寿命1000時間」と同じ考え方で、MTBF=1000時間なら平均1000時間に1回故障するということです。MTBFが大きいほど故障しにくい、つまり信頼性の高いシステムです。対となる指標がMTTR(Mean Time To Repair:平均修復時間)で「故障から修理完了まで平均何時間かかるか」を示します。稼働率=MTBF÷(MTBF+MTTR)という公式で稼働率を求めます。誤答のMTTRは修復時間、「稼働率」はMTBFとMTTRから計算する別の指標です。「MTBF=信頼性(故障間隔)」と一言で覚えましょう!

MTBFが90時間、MTTRが10時間のシステムの稼働率はいくらか。

1. 0.9 ✓ 正解
2. 0.1
3. 9.0
4. 0.81

📝 解説

稼働率は「システムが正常に稼働している時間の割合」を示す指標で、MTBF÷(MTBF+MTTR)で計算します。MTBFが90時間、MTTRが10時間の場合、稼働率=90÷(90+10)=90÷100=0.9です。電車の運行率で例えると「1日のうち平均90%の時間は走っており、10%は修理などで止まっている」状態です。誤答の「0.1」はMTTR÷(MTBF+MTTR)で不稼働率の計算になります。「9.0」はMTBF÷MTTRで意味のない値です。「0.81」は稼働率の2乗(直列2系統の稼働率計算:0.9×0.9)です。「並列2系統の合成稼働率=1-(1-R₁)×(1-R₂)」という式も覚えておくと、複合問題に対応できます!

同じ機能を持つ装置を2台並列に接続し、どちらか一方が稼働していればよいシステムの構成を何と呼ぶか。

1. デュプレックスシステム ✓ 正解
2. シンプレックスシステム
3. 密結合マルチプロセッサ
4. クラスタシステム

📝 解説

デュプレックスシステムは「2台の装置を用意し、通常は1台が稼働しながら、故障時にもう1台に切り替える」構成です。新幹線の主回路と予備回路のような関係です。待機系がすぐ起動できる「ホットスタンバイ」と電源オフで待機する「コールドスタンバイ」があります。デュアルシステムは2台が同時に同じ処理を行って結果を照合する、より信頼性の高い構成です。「どちらか1台が稼働すればOK=デュプレックス」「2台で同時処理・照合=デュアル」という違いが重要です。シンプレックスは冗長なし1台のみの構成です。金融・医療・交通制御など可用性が最重要なシステムで使われます!

フォールトトレラント(耐故障性)を実現する設計思想のうち、故障しても安全な状態に移行させるものを何と呼ぶか。

1. フェールセーフ ✓ 正解
2. フェールソフト
3. フールプルーフ
4. フォールバック

📝 解説

フェールセーフは「障害が発生したとき、安全な状態(停止側)に移行させる」設計思想です。最もわかりやすい例が信号機です。制御装置が故障したとき全信号を赤に固定することで、「どちらかが勝手に青になる」危険を防ぎます。エレベーターも電源喪失時に自動的にドアが開く設計になっています。関連概念の整理として、フェールソフトは「一部機能を落としてでも動き続ける(縮退運転)」、フールプルーフは「そもそも誤操作できないように設計する」、フォールバックは「障害時に前のバージョンや代替手段に切り替える」設計です。「フェール(故障)してもセーフ(安全)に止まる」と語呂で覚えて、4つの違いを整理しましょう!

仮想記憶において、主記憶の容量不足を補うために、優先度の低いページを補助記憶に追い出す操作はどれか。

1. ページアウト ✓ 正解
2. ページイン
3. ページフォールト
4. スラッシング

📝 解説

仮想記憶のページアウトは「机の上(主記憶)が一杯になったので、しばらく使わない書類を引き出し(補助記憶)にしまう」操作です。RAM(主記憶)の空きが不足したとき、使用頻度の低いページを補助記憶装置(HDD/SSD)に書き出します。逆に必要になったページを主記憶に読み込む操作がページインです。ページインやページアウトのきっかけとなるのが「ページフォールト(アクセスしたいページが主記憶にない)」状態です。ページアウトが頻発し続けると「スラッシング」という極端な性能低下が起きます。「ページアウト=補助記憶に書き出す」「ページイン=主記憶に読み込む」「スラッシング=頻繁スワップで性能激落ち」を区別して覚えましょう!

RAID 1(ミラーリング)の特徴として適切なものはどれか。

1. 2台のディスクに全く同じデータを書き込み、冗長性を確保する。 ✓ 正解
2. データをブロック単位で分散させ、読み書きを高速化する。
3. データとパリティを複数のディスクに分散して記録する。
4. 複数のディスクを論理的に1台の巨大なディスクとして扱う。

📝 解説

RAID 1(ミラーリング)は「2台のディスクに常に全く同じデータを書き込む」冗長化方式です。重要な書類を2か所のオフィスに同時に保管するイメージで、片方のディスクが故障してももう片方のデータで完全に継続できます。書き込みは2台分必要ですが読み込みは1台からできます。実効容量は1台分のみなのでコスト効率は低くなります。他のRAIDとの比較:RAID 0(ストライピング)はデータを分散させ速度2倍化・冗長性ゼロ、RAID 5はデータ+パリティを3台以上に分散させ効率良く冗長性を確保します。「信頼性最優先ならRAID 1、速度優先ならRAID 0、バランスをとるならRAID 5」という使い分けが基本です!

スループットの説明として適切なものはどれか。

1. 単位時間あたりにシステムが処理できる仕事量。 ✓ 正解
2. 入力が終わってから結果が出始めるまでの時間。
3. システムが正常に動作している時間の割合。
4. 故障の発生から修理が完了するまでの平均時間。

📝 解説

スループットは「システムが単位時間あたりに処理できる仕事量」です。工場の生産ラインで「1時間に何台の製品を出荷できるか」が生産性を示すように、ITシステムでもWebサーバなら「1秒あたりのリクエスト処理数(RPS)」、DBなら「1秒あたりのトランザクション数(TPS)」で表します。混同しやすい「レスポンスタイム」は「リクエストから結果受信までの時間」で全く別の概念です。1件のレスポンスは速くても同時に多数処理できなければスループットは低い、ということがあります。誤答の「入力から結果が出るまでの時間」はターンアラウンドタイム(レスポンスタイム)、「正常に動作している割合」は稼働率、「修理完了までの平均時間」はMTTRの説明です!

「フールプルーフ」の具体例として適切なものはどれか。

1. パスワード入力時に、誤入力を防ぐため確認用フィールドを設ける。 ✓ 正解
2. ハードディスクを2重化して故障に備える。
3. サーバーが故障した際、機能を縮小して運転を継続する。
4. 定期的にデータのバックアップを自動で取得する。

📝 解説

フールプルーフは「そもそも人間が誤操作できないように設計する」考え方です。ハサミの刃に指が触れないガードをつけるような発想で、ユーザーが間違えようとしても間違えられない仕組みを作ります。パスワード設定で「パスワード」と「確認用パスワード」の2フィールドを設けることで、タイプミスによる入力ミスをそもそも起こせないようにするのがその典型例です。削除前の確認ダイアログ、フォームのバリデーションも同様です。誤答の「ハードディスクを2重化」はRAIDなどの冗長化(フォールトトレランス)、「機能を縮小して運転継続」はフェールソフト、「バックアップを自動取得」は可用性向上のための運用施策です!

クラウドコンピューティングの形態のうち、アプリケーションの実行環境(OSやミドルウェア)までを提供するものはどれか。

1. PaaS ✓ 正解
2. IaaS
3. SaaS
4. DaaS

📝 解説

クラウドサービスの提供形態はピザの調理に例えると理解しやすいです。IaaS(インフラ提供)はオーブンと食材だけ借りて調理も自分でする。PaaS(プラットフォーム提供)は調理環境(キッチン・調味料)まで用意されてアプリ(料理)だけ作ればいい。SaaS(ソフトウェア提供)は完成したピザをそのまま食べる感覚です。PaaSはOS・ミドルウェア・実行環境まで提供するため、開発者はアプリ開発に専念できます。Google App EngineやHerokuが代表例です。「IaaS=仮想サーバ・ストレージのみ提供」「PaaS=実行環境まで提供」「SaaS=完成したソフトウェアを利用」という3段階の違いを整理しましょう!

ベンチマークテストの目的はどれか。

1. 標準的なプログラムを実行させ、システムの処理性能を相対的に評価する。 ✓ 正解
2. プログラムのバグを網羅的に検出する。
3. ネットワークのセキュリティの脆弱性を調査する。
4. システムの操作性をユーザーが評価する。

📝 解説

ベンチマークテストは「標準化されたプログラムを使ってシステムの処理性能を客観的に比較評価する」手法です。マラソン大会に例えると、同じコースを走ることで選手の実力を公平に比較できるように、異なるシステム間でも共通の基準プログラムを実行することで公平な性能比較ができます。代表的なベンチマークにはSPECcpu(CPU性能)、TPC-C(DB処理性能)、Geekbench(総合性能)などがあります。「相対的に評価する」という点が重要で、実際の業務での性能と必ずしも一致しない点に注意が必要です。誤答の「バグを検出する」はデバッグ・テスト工程、「セキュリティ脆弱性を調査する」はペネトレーションテスト、「操作性をユーザーが評価する」はユーザビリティテストの説明です!

クライアントサーバシステムにおけるクライアントの役割は?

1. ユーザーインターフェースを提供し、サーバにサービスを要求する ✓ 正解
2. データベースを管理し、データを保存する
3. ネットワークの経路制御を行う
4. セキュリティの監視を行う

📝 解説

クライアントサーバシステムは「処理の役割をクライアント(要求側)とサーバ(応答側)に分担する」アーキテクチャです。飲食店に例えると、お客さん(クライアント)が「○○をください」と注文し、厨房(サーバ)が料理を作って提供する関係です。クライアントはユーザーインターフェース(画面表示・操作受付)を提供し、必要なサービスをサーバにリクエストします。サーバ側はデータベースの管理、ビジネスロジックの処理、ファイルの保存・共有などを担当します。誤答の「データベースを管理し、データを保存する」はサーバの役割、「ネットワークの経路制御を行う」はルーターの役割、「セキュリティの監視を行う」は専用の監視システムやファイアウォールの役割です。Webブラウザ(クライアント)とWebサーバ、メールクライアントとメールサーバなど身近な例で考えると理解しやすい!「クライアント=要求・UI担当」「サーバ=応答・データ処理担当」という役割分担を押さえましょう。

システムの可用性を表す指標MTBFとは何か?

1. 平均故障間隔(Mean Time Between Failures) ✓ 正解
2. 平均修復時間(Mean Time To Repair)
3. 平均応答時間(Mean Time To Response)
4. 平均障害時間(Mean Time For Breakdown)

📝 解説

MTBF(Mean Time Between Failures)は「平均故障間隔」、つまり「故障してから次に故障するまでの平均時間」を表す信頼性の指標です。電車の運行に例えると、1号車が故障して修理後に再出発してから次に故障するまでの平均時間がMTBFです。MTBFの値が大きいほど「滅多に壊れない=信頼性が高い」システムといえます。混同しやすい用語との違いを整理しましょう。MTTR(Mean Time To Repair)は「平均修復時間」で、故障してから直るまでの平均時間です。そして稼働率=MTBF÷(MTBF+MTTR)という公式で計算されます。例えばMTBF=900時間、MTTR=100時間なら稼働率は900÷1000=0.9=90%です。誤答の「平均修復時間」はMTTR、「平均応答時間」「平均障害時間」は実際には使わない表現です。「MTBF=壊れない時間の長さ(大きいほど信頼性高)」「MTTR=直す時間の短さ(小さいほど保守性高)」という対比で覚えましょう!

フォールトトレランスの説明として正しいものはどれか?

1. 障害が発生してもシステムを継続して稼働させる設計思想 ✓ 正解
2. 障害が発生しないように予防する設計思想
3. 障害が発生したら即座にシステムを停止する設計思想
4. 障害の原因を自動的に修復する設計思想

📝 解説

フォールトトレランス(耐故障性)は「システムの一部に障害が発生してもシステム全体として機能を継続する」設計思想です。航空機のエンジンに例えると、4発エンジンの旅客機はエンジン1基が故障しても残り3基で飛行を継続できるように設計されています。これがフォールトトレランスの本質です。実現手段としては、RAID(ディスクの冗長化)、クラスタリング(複数サーバの冗長化)、UPS(無停電電源装置)、自動フェイルオーバー(障害時に自動で待機系に切り替え)などがあります。誤答との違いを整理すると、「障害が発生しないように予防する」のはフォールトアボイダンス(故障回避)、「障害が発生したら即座に停止する」のはフェイルセーフ(安全側への停止)、「障害の原因を自動修復する」のは自己修復システムの考え方で、それぞれ異なる概念です。「フォールトトレランス=障害があっても動き続ける冗長設計」という核心を押さえましょう!

問題を読んだら、フラッシュカードで実際に解いて定着させましょう!

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