応用情報技術者 ― プロジェクトマネジメント 問題一覧・解説
全12問の問題文・選択肢・正解・解説を掲載しています。 フラッシュカード形式で実際に解いてみたい方は「練習する」ボタンをご利用ください。
🎴 フラッシュカードで練習する(12問)プロジェクトの作業範囲(スコープ)を階層構造で詳細化したものを何と呼ぶか。
📝 解説
WBS(Work Breakdown Structure:作業分解構成図)は「プロジェクトの全作業を木の枝のように細かく分解して整理した図」です。料理の献立に例えると、まず「夕食を作る」というゴールを「前菜・メイン・デザート」に分け、さらにメインを「材料の買い出し・下ごしらえ・調理・盛り付け」に分解する作業分解と同じ発想です。WBSを作ることで「プロジェクトの全作業を漏れなく洗い出せる」「担当者の割り当てができる」「各作業の工数見積もりができる」という3つのメリットがあります。WBSの最小単位はワークパッケージと呼ばれ、これが工数見積もり・コスト計算・スケジュール策定の基礎となります。PMBOKではWBSの作成はスコープマネジメントの重要なプロセスとされています。誤答の「クリティカルパス」はネットワーク図から求める最長経路で工期を決定するもの、「ガントチャート」はスケジュールを棒グラフで表示する図、「マイルストーン」は重要な節目(完了確認点)を示す概念です。「プロジェクト作業の階層的分解=WBS」と確実に覚えましょう!',["WBS"
プロジェクト全体の工期を決定する、遅延が許されない一連の作業のつながりを何と呼ぶか。
📝 解説
クリティカルパスは「プロジェクト全体の完了日を左右する、絶対に遅らせてはいけない作業の連鎖」です。鉄道の開業準備に例えると、「線路の敷設(50日)→信号設備の設置(30日)→試験運転(20日)」の合計100日が最長経路であれば、これがクリティカルパスです。「駅舎の建設(70日)」という別の経路があっても、開業日には間に合うのでクリティカルパスにはなりません。クリティカルパス上の作業が1日遅れるとプロジェクト全体の完了が1日遅れます。一方クリティカルパス上にない作業には「フロート(余裕時間)」があり、フロートの範囲内なら遅れても全体工期に影響しません。試験問題ではPERT図(アローダイアグラム)を見て経路ごとに日数を足し算して最大値を求めるパターンが頻出です。誤答の「マイルストーン」は重要な節目を示す点(日時)、「余裕期間」はフロートのことで余裕がある作業、「ダミー工程」は依存関係だけを示す仮想工程です。「プロジェクト最長経路で工期を決める経路=クリティカルパス」と覚えましょう!',["クリティカルパス"
コストと進捗を金額換算で評価し、プロジェクトの状況を管理する手法はどれか。
📝 解説
EVM(Earned Value Management:アーンドバリュー管理)は「コスト・スケジュール・スコープを金額換算で統合的に管理するプロジェクト管理手法」です。建設工事の出来高管理に例えると、予定通りに工事が進んでいるか・予算内かを一目で把握できます。EVMの主要指標は3つです。PV(Planned Value:計画値)は「この時点までに完了させるべき作業の計画予算額(スケジュール上の目標値)」、EV(Earned Value:出来高)は「実際に完了した作業の計画予算額(完成した仕事の価値)」、AC(Actual Cost:実際コスト)は「実際に使ったコスト(実支出額)」です。スケジュール差異SV=EV-PV(マイナスなら進捗遅れ)、コスト差異CV=EV-AC(マイナスなら予算超過)で状況を評価します。誤答の「CPM(クリティカルパス法)」はネットワーク図を使った工程管理手法、「PERT」は確率的な工期推定手法、「SLA(サービスレベル合意)」はサービス品質の合意文書です。「金額換算で進捗とコストを統合評価する手法=EVM」と覚えましょう!',["EVM"
プロジェクトマネジメントの知識体系として国際的に標準とされているものはどれか。
📝 解説
PMBOK(Project Management Body of Knowledge:プロジェクトマネジメント知識体系ガイド)は「プロジェクト管理のベストプラクティスをまとめた教科書」です。建設業界に「建設工事の標準的な施工管理手順書」があるように、あらゆる業界・規模のプロジェクトに共通して適用できる標準的な管理知識体系として米国のPMI(Project Management Institute)が策定しています。PMBOKは5つのプロセス群(立上げ・計画・実行・監視コントロール・終結)と10の知識エリア(統合・スコープ・スケジュール・コスト・品質・資源・コミュニケーション・リスク・調達・ステークホルダー)から構成されます(第6版)。PMBOKを学んだことを証明する国際資格がPMP(Project Management Professional)で、世界中で認められる資格です。誤答のITILはITサービス管理のベストプラクティスフレームワーク(Axelos)、COBITはITガバナンスのフレームワーク(ISACA)、SWEBOKはソフトウェアエンジニアリングの知識体系(IEEE)です。「プロジェクト管理のベストプラクティス集=PMBOK」と確実に覚えましょう!',["PMBOK"
リスクへの対応戦略のうち、リスクを他社に契約などを通じて移すことを何と呼ぶか。
📝 解説
リスク対応戦略は「回避・転嫁・軽減・受容」の4つです。これを自動車の事故リスクで例えましょう。回避は「リスクを引き起こす行動をやめる(例:危険な山道は通らない)」。転嫁(移転)は「リスクを第三者に移す(例:自動車保険に加入して事故が起きたときの費用を保険会社に負担してもらう)」。軽減は「リスクの発生確率や影響を小さくする(例:安全運転技術を磨く・安全装置を付ける)」。受容は「リスクを把握した上で損失が小さいので特に対策しないと判断する(例:小さな傷は実損が少ないので保険に入らない)」です。情報セキュリティでの転嫁の具体例はサイバー保険への加入・システム運用の外部委託(SLAで賠償を規定して委託先にリスクを移す)です。鉄道の例では、踏切での事故リスクを「踏切をなくして立体交差化する(回避)」のではなく「保険に加入して金銭的リスクを移す(転嫁)」のがリスク転嫁です。「保険や契約でリスクの金銭的負担を第三者へ移す=転嫁(移転)」と確実に覚えましょう!',["転嫁(移転)"
アローダイアグラムにおいて、依存関係を示すため便宜上作成される工期0の作業を何と呼ぶか。
📝 解説
アローダイアグラム(PERT図)はプロジェクトの作業の依存関係と所要時間を矢線(アロー)で表したネットワーク図です。新幹線の建設工事に例えると「トンネル掘削が完了しないと線路を敷けない」「線路が完成しないと架線工事ができない」という依存関係を矢線で繋ぐイメージです。ダミー作業(ダミー矢線)は「工期0・コスト0の仮想的な作業」で実際の作業はないのに依存関係だけを表現するために使います。なぜ必要かというと、アローダイアグラムでは2つの作業の終点が同じ節点(ノード)を共有することで依存関係を表現するため、「作業AとBの両方がCの前提であるが、A・Bの終点が異なる節点にある」という状況を表現できないからです。その場合ダミー矢線で繋いで依存関係を正確に表現します。ダミー矢線は通常点線の矢線で描き、通常の作業矢線(実線)と区別します。誤答の「先行作業」はある作業の前に完了すべき作業、「フロート」は作業の余裕時間、「並行作業」は同時に進められる作業のことです。「工期0の依存関係だけを示す仮想矢線=ダミー作業」と覚えましょう!',["ダミー作業"
品質管理に用いられるツールのうち、データの散らばり具合を棒グラフで示したものはどれか。
📝 解説
QC(Quality Control:品質管理)7つ道具の一つであるヒストグラムは「データの分布(ばらつき具合)を棒グラフで視覚化する図」です。工場の製品検査で例えると「今日製造した部品の直径を全数測定して1mm刻みで何個ずつあるか棒グラフにする」のがヒストグラムです。これにより「規格の範囲内に収まっているか」「分布が左右対称か(正常なばらつき)か偏っているか(何らかの問題がある可能性)」が一目で把握できます。QC7つ道具の他の道具との違いを整理しましょう。パレート図は「不良の種類ごとの件数を大きい順に並べた棒グラフ+累積折れ線で80%を占める重点問題を特定する」図です。散布図は「2変数の相関関係を点でプロットして視覚化」する図です。特性要因図(フィッシュボーン図・石川ダイアグラム)は「問題(特性)の原因(要因)を魚の骨のように階層的に整理」する図です。管理図は「時系列データに管理限界線を引いて工程の異常を検知」する図です。「データのばらつき(分布)を棒グラフで表す=ヒストグラム」と確実に覚えましょう!',["ヒストグラム"
PMBOKにおける「ステークホルダー」の説明として適切なものはどれか。
📝 解説
ステークホルダー(Stakeholder)は「株を持つ人(stake holder)」が語源ですが、PMBOKではプロジェクトに関わるすべての利害関係者を指します。新しい駅を建設するプロジェクトで例えると、発注者の鉄道会社・設計事務所・建設会社・周辺住民・行政機関・工事の騒音で影響を受ける店舗や学校なども含め、プロジェクトに「影響を与えたり影響を受けたりするすべての人・組織」がステークホルダーです。PMBOKでは「プロジェクトの活動または成果物によって影響を受けるか、プロジェクトに影響を与えるすべての個人・組織」と定義されています。重要なのは「プロジェクトに反対する住民」「資金提供するスポンサー」「エンドユーザ」まで全員含まれる点です。ステークホルダー管理(エンゲージメント管理)はプロジェクト成功の鍵で、それぞれの期待・関心・影響力を把握して適切にコミュニケーションを取ることが重要です。誤答の「スポンサーのみ」「競合他社の従業員」「プログラマのみ」はいずれもステークホルダーの一部に過ぎません。「プロジェクトに影響を与える・受けるすべての利害関係者=ステークホルダー」と覚えましょう!',["プロジェクトの活動による影響を受ける、あるいは与える利害関係者。"
計画された作業量に対し、実際に完了した作業量を金額で示したEVMの指標はどれか。
📝 解説
EVM(アーンドバリュー管理)で使う3つの主要指標のうちEV(Earned Value:アーンドバリュー)は「実際に完了した作業量の計画予算額(完成した仕事の計画上の価値)」です。建設工事の出来高払いに例えると理解しやすいです。EVは「実際に完成した部分の工事費用として当初計画でいくら計上していたか」を示す数値です。混同しやすい指標との違いを整理します。PV(Planned Value:計画値)は「この時点までに完了させるべき作業の計画予算額(スケジュール上の目標値)」です。AC(Actual Cost:実際コスト)は「実際に使った費用(実支出額)」です。EV-PV=SV(スケジュール差異)でSVがマイナスなら進捗遅れ、EV-AC=CV(コスト差異)でCVがマイナスなら予算超過です。誤答のPV(計画値)はスケジュール上の目標値でEVと似て非なる指標です。AC(実際コスト)は実支出額でEVとは「計画ベースか実績ベースか」という点が異なります。SV(スケジュール差異)はEVとPVの差引き値です。「完了した作業の計画上の価値=EV(アーンドバリュー)」と確実に覚えましょう!',["EV(アーンドバリュー)"
ITサービスマネジメントのフレームワークとして適切なものはどれか。
📝 解説
ITIL(Information Technology Infrastructure Library)は「ITサービス管理のベストプラクティス集」です。電鉄会社の運行管理に例えると理解しやすいです。列車の遅延が発生したとき(インシデント管理)・その根本原因を調査して再発防止をする(問題管理)・新型車両の投入でダイヤを変更する(変更管理)・お客様からの問い合わせ対応(サービスデスク)という各プロセスをベストプラクティスとしてまとめたのがITILです。英国政府が発行したガイドラインが起源で現在はAxelosが管理しています。ITILはサービスデスク・インシデント管理・問題管理・変更管理・構成管理・リリース管理・キャパシティ管理などのプロセスを定義し、ITサービスの品質向上と効率化を目指します。ITILに基づく運用スキルを証明する資格としてITIL Foundationなどがあります。誤答のCMMIはソフトウェア開発プロセスの成熟度モデル、IEEE 802.3はEthernetの規格、BPMNはビジネスプロセス記述言語です。「ITサービス管理のベストプラクティスフレームワーク=ITIL」と確実に覚えましょう!',["ITIL"
クリティカルパスとは何か?
📝 解説
クリティカルパスはプロジェクト管理の重要な概念で、「プロジェクトの開始から終了までの経路のうち、余裕時間(フロート)がゼロで最も長い経路」です。工場の製造ラインに例えると、複数の作業が並行して行われる中で、一番時間のかかる工程の流れがクリティカルパスです。そこが1日遅れると製品の完成が1日遅れます。具体例で考えましょう。A作業(5日)→B作業(3日)と、C作業(4日)→D作業(6日)が並行するプロジェクトの場合、経路①は8日、経路②は10日で、経路②がクリティカルパスです。C作業かD作業が1日でも遅れるとプロジェクト完了が1日伸びますが、A作業はクリティカルパスでないので2日の余裕(フロート)があります。誤答の「最短経路」は最短でなく最長が正解、「最もコストのかかる経路」「最も多くのリソースを使う経路」は時間ではなくコスト・リソースの話でクリティカルパスの定義と異なります。「クリティカルパス=最長経路=フロートゼロ=遅延がプロジェクト全体を左右」を覚えましょう!
EVMにおけるCPIとは何か?
📝 解説
EVM(Earned Value Management:アーンドバリュー管理)はプロジェクトのコストとスケジュールの実績を定量的に管理する手法です。道路工事の進捗管理に例えると、「1kmあたり1億円の10km道路工事」で5km完成した時点の状態をEVMで評価します。EV(Earned Value:出来高)=5億円、PV(Planned Value:計画価値)=予定通りなら5億円、AC(Actual Cost:実績コスト)=実際に使った金額で評価します。CPI(Cost Performance Index:コスト効率指数)はEV÷ACで計算します。CPI=1.0なら計画通り、1.0以上なら予算内、1.0未満なら予算超過を意味します。同様にSPI(Schedule Performance Index)はEV÷PVで、1.0以上なら進捗良好、1.0未満なら遅延です。誤答の「EV/PV=SPI」はスケジュール効率指数で別の指標、「EV-AC=CV(Cost Variance:コスト差異)」はコストの絶対差を示す別の値、「BAC」はプロジェクト全体の予算総額です。「CPI=EV÷AC(1以上が黒字、1未満が赤字)」を確実に覚えましょう!