基本情報技術者 ― ストラテジ系 問題一覧・解説
全23問の問題文・選択肢・正解・解説を掲載しています。 フラッシュカード形式で実際に解いてみたい方は「練習する」ボタンをご利用ください。
🎴 フラッシュカードで練習する(23問)情報システム戦略の説明として適切なものはどれか。
📝 解説
情報システム戦略は「企業の経営戦略・ビジョンを実現するために、ITをどのような方向性・優先順位で活用するかを定めた中長期的な方針・計画」です。鉄道会社の経営に例えると、「2030年までに地方路線の輸送効率を30%改善する」という経営戦略があれば、情報システム戦略として「IoTセンサーで乗客数をリアルタイム把握しAIで最適ダイヤを自動生成するシステムを整備する」という具体的なIT活用方針を定めます。単なるシステムの詳細設計計画ではなく、「なぜそのITが必要か」を経営戦略と結びつけて描く中長期の青写真です。ITガバナンスやEA(エンタープライズアーキテクチャ)とも密接に関連します。誤答の「ITシステムの詳細な設計方針」はシステム設計書の話、「ハードウェアの調達計画」は調達管理、「ソフトウェアの開発計画」はプロジェクト計画の話です。「情報システム戦略=経営戦略を実現するためのIT活用の中長期方針」と覚えましょう!
システム企画における「現状分析」の目的として適切なものはどれか。
📝 解説
システム企画の「現状分析」は「現行の業務フロー・利用システム・課題・問題点を客観的に把握し、改善すべき点を明確化する」作業です。病院の健康診断に例えると、新しい治療(システム)を始める前に現在の体の状態(現状)を詳しく調べ、どこに問題があるかを把握する診断のようなものです。現状(As-Is)を正確に把握しないまま新システムを企画すると「今の問題がなぜ起きているか」が分からず、新システムを入れても問題が解決しないことがあります。業務フロー図・業務量調査・現場ヒアリング・既存システムのログ分析などの手法で現状を可視化します。現状分析の結果からTo-Be(あるべき姿)を描き、両者のギャップを埋めるシステム要件が生まれます。誤答の「新システムの詳細設計を行う」「ベンダーを選定する」は現状分析より後の工程で、「システムの予算を決定する」も現状分析後に行います。「現状分析=As-Isを把握して課題を明確化する作業」と覚えましょう!
RFP(提案依頼書)の説明として適切なものはどれか。
📝 解説
RFP(Request for Proposal:提案依頼書)は「システム開発を外部ベンダーに依頼する発注者側が、要件・業務概要・調達条件などをまとめてベンダーに具体的な提案を求める文書」です。マイホームの設計依頼に例えると、複数の建築会社に「4LDK・予算4000万円・省エネ仕様・2027年完成希望」という条件を提示して「それならどんな設計・工法・費用で対応できますか」と提案を求める行為がRFPの発行です。RFPには開発規模・機能要件・非機能要件・スケジュール・評価基準・費用上限などが含まれます。複数のベンダーに同一条件のRFPを出すことで公平な比較評価ができます。誤答の「ベンダーから発注者への提案書」はRFPへの回答(提案書)、「システムの要件定義書」は要件定義書、「システムの設計書」は設計工程の成果物です。「RFP=発注者がベンダーに出す提案依頼文書」と覚えましょう!
TCO(総所有コスト)の説明として適切なものはどれか。
📝 解説
TCO(Total Cost of Ownership:総所有コスト)は「システムの導入から廃棄に至るまでのライフサイクル全体にかかるすべてのコスト」を合計した概念です。自動車の維持費に例えると、購入代金(初期費用)だけでなく、ガソリン代・保険料・車検・修理代・駐車場代・最終的な廃車費用まで含めた「自動車を所有するためにかかる総コスト」がTCOです。ITシステムも同様で、初期導入費(ハード・ソフト・構築費)だけでなく、運用費・保守費・ライセンス費・教育訓練費・障害対応費・バージョンアップ費・廃棄・移行費用まで含めて評価します。安価に見えるシステムでも運用保守コストが高ければTCOは割高になります。クラウド移行検討時にもTCO比較は重要な判断材料です。誤答の「システムの初期導入コストのみ」「運用コストのみ」「ハードウェアの購入コストのみ」はいずれも一部分しか表していません。「TCO=ライフサイクル全体の総コスト」と覚えましょう!
エンタープライズアーキテクチャ(EA)の説明として適切なものはどれか。
📝 解説
EA(Enterprise Architecture:エンタープライズアーキテクチャ)は「組織全体のビジネス・情報・システム・技術の全体像を4つの視点から統合的に設計・管理し、業務とITの整合性を保つ手法」です。都市計画に例えると、道路・電気・水道・建物を個別バラバラに整備せず、都市全体のマスタープランに基づいて統合的に設計するように、企業のITも経営戦略から技術まで整合性を持たせて設計するのがEAです。4つのアーキテクチャとして、ビジネスアーキテクチャ(業務・プロセス)・データアーキテクチャ(情報・データ)・アプリケーションアーキテクチャ(システム構成)・テクノロジアーキテクチャ(インフラ・技術)をZachmanフレームワーク等で管理します。政府の情報システム標準もEAに基づいています。誤答の「大企業向けのハードウェア設計」「大規模データベースの設計手法」はEAとは全く異なる概念です。「EA=組織全体のビジネスとITを統合的に設計管理する手法」と覚えましょう!
システムの移行(マイグレーション)方式のうち「並行運用」の説明として適切なものはどれか。
📝 解説
システム移行の「並行運用」方式は「新旧システムを一定期間同時に稼働させ、同じ処理を両方で実行して結果を照合しながら移行を進める」方式です。新幹線の新型車両導入に例えると、いきなり旧型車両を廃止せず、しばらく新型と旧型を同じ路線で並行して走らせて新型の安定性を確認してから完全切り替えするイメージです。新システムに不具合が発覚しても旧システムに即戻せるため移行リスクが最小化されます。デメリットは2系統を同時運用するため担当者の作業量・コストが2倍になる点です。他の移行方式との比較:一斉移行(コスト低・リスク高)・段階移行(段階的に範囲を拡大)・パイロット移行(特定部門で先行稼働して検証)。信頼性が最重要な基幹系システムの移行に並行運用がよく採用されます。「並行運用=新旧両方を稼働させる安全志向の移行方式」と覚えましょう!
知識管理(ナレッジマネジメント)の目的として適切なものはどれか。
📝 解説
ナレッジマネジメント(知識管理)は「組織メンバーが持つ暗黙知(経験・ノウハウ・勘)を形式知(文書・マニュアル・データ)に変換し、組織全体で共有・活用することで競争力を高める経営手法」です。老舗料理店の味の継承に例えると、料理人の頭の中にある「匠の味(暗黙知)」を正確なレシピ(形式知)に書き起こして後継者に伝えることがナレッジマネジメントの本質です。野中郁次郎氏のSECIモデルは「共同化(暗黙知を体験共有)→表出化(形式知に変換)→連結化(形式知を組み合わせ)→内面化(形式知を暗黙知として体得)」というサイクルで知識を創造・活用するプロセスを示します。社内WikiやナレッジベースはIT面でのナレッジマネジメント実践です。誤答の「データベースを管理する」はDB管理者の業務、「知的財産権を管理する」はIP管理、「従業員の知識レベルを評価する」は人事評価の話です。「ナレッジマネジメント=暗黙知を形式知化して組織で共有・活用する経営手法」と覚えましょう!
ITポートフォリオマネジメントの説明として適切なものはどれか。
📝 解説
ITポートフォリオマネジメントは「複数のIT投資案件(プロジェクト・運用中システム・インフラ整備等)を株式のポートフォリオのように全体で管理し、リスクと効果のバランスを考慮しながら優先順位・投資配分を最適化する手法」です。投資信託のポートフォリオ管理に例えると、株・債券・不動産など複数の資産をバランスよく保有してリスクと利回りを最適化するように、ITプロジェクトも「高リスク・高リターンの新規開発」「安定運用系」「インフラ更改」を組み合わせてIT投資全体のリスクとリターンを最適化します。全案件を可視化することで重複投資や資源配分の偏りを防ぎ、経営戦略との整合性も保てます。誤答の「IT資産を財務的に管理する」はIT資産管理、「ITシステムの一覧を管理する」は構成管理(CMDB)、「IT人材のスキルを管理する」は人材管理の話です。「ITポートフォリオ管理=複数IT投資をリスク・効果バランスで全体最適化する手法」と覚えましょう!
データサイエンティストの役割として最も適切なものはどれか。
📝 解説
データサイエンティストは「ビジネス課題を理解したうえで、統計学・機械学習・データマイニングなどの技術を使って大量データを分析し、有益な知見・予測モデルを構築してビジネスの意思決定を支援する専門家」です。お医者さんに例えると、患者の検査データ(大量データ)を診察・分析して「この数値の組み合わせはこの病気のサイン(パターン)」という知見を導き出し、治療方針(ビジネス判断)を提案する役割がデータサイエンティストのイメージです。数学・統計(モデリング)、プログラミング(Python・R等)、ビジネスドメイン知識の3つのスキルが必要です。データサイエンティストが機械学習モデルを構築・検証し、データエンジニアがデータ基盤を構築、ビジネスアナリストが要件を整理するという役割分担が一般的です。誤答の「DBの設計・管理を行う」はデータベース管理者(DBA)、「Webシステムの開発を行う」はWebエンジニアの役割です。「データサイエンティスト=データ分析で有益な知見を抽出しビジネスに活かす専門家」と覚えましょう!
オープンイノベーションの説明として適切なものはどれか。
📝 解説
オープンイノベーションは「自社の研究開発だけに閉じず、他企業・大学・スタートアップ・研究機関などと連携してアイデア・知識・技術を取り込み、革新的なサービスや製品を生み出す手法」です。道路建設に例えると、1つの建設会社が橋・トンネル・舗装をすべて自社でやるより、専門性を持つ複数の企業が連携して分担することで高品質な道路が短期間で完成するようなものです。「クローズドイノベーション(自社完結型)」の対極に位置します。大企業がスタートアップと共同研究する・大学と産学連携プロジェクトを進める・オープンソースコミュニティから技術を取り込むなどが具体例です。ヘンリー・チェスブローが2003年に提唱した概念です。誤答の「自社のみで研究開発を行う」はクローズドイノベーション、「オープンソースを活用した開発手法」はオープンソース戦略の話で、オープンイノベーションと混同しないよう注意です。「オープンイノベーション=外部と連携して革新を起こす手法」と覚えましょう!
バリューチェーン分析の説明として適切なものはどれか。
📝 解説
バリューチェーン分析はマイケル・ポーターが提唱した「企業活動を主活動(直接価値を生む活動)と支援活動(主活動を支える活動)に分解し、どの活動が競争優位の源泉になっているかを分析する手法」です。食品メーカーに例えると、原材料調達→製造→配送→販売→アフターサービスという「主活動の連鎖(チェーン)」が価値を生み出し、それをHR・技術開発・調達・インフラという「支援活動」が支えています。この連鎖のどの部分が強みか・弱みかを可視化することで競争戦略の改善ポイントが見えてきます。たとえば「製造は強いが物流が非効率」という発見が戦略改善につながります。誤答の「企業の財務状況を分析する」は財務分析、「市場の競争状況を分析する」は5フォース分析(ポーターの別フレームワーク)、「製品のライフサイクルを分析する」はPLCの話です。「バリューチェーン=企業活動を主活動と支援活動に分解して価値創造の源泉を分析する手法」と覚えましょう!
ポーターの競争戦略における「差別化戦略」の説明として適切なものはどれか。
📝 解説
ポーターの競争戦略における「差別化戦略」は「品質・機能・デザイン・ブランド・サービスなどで競合と明確な差をつけることで、価格競争を回避し、顧客に高い付加価値を認めてもらう」競争戦略です。高級腕時計ブランドに例えると、ロレックスは「最安値」を追求せず「職人技・ブランドの信頼・高品質」という差別化で高価格を維持し、顧客が喜んで高額を払う仕組みを作っています。これが差別化戦略の本質です。ポーターの3つの基本戦略:コストリーダーシップ戦略(業界最低コストで勝負)、差別化戦略(独自性・付加価値で勝負)、集中戦略(特定セグメントに絞って勝負)。差別化戦略は模倣されると優位性が失われるため、継続的なイノベーションが不可欠です。誤答の「業界最低コストで競争する」はコストリーダーシップ戦略、「特定の市場セグメントに集中する」は集中戦略の説明です。「差別化戦略=独自性・付加価値で価格競争を回避する戦略」と覚えましょう!
ビジネスプロセスリエンジニアリング(BPR)の説明として適切なものはどれか。
📝 解説
BPR(Business Process Reengineering:ビジネスプロセスリエンジニアリング)は「既存の業務プロセスを少しずつ改善するのでなく、ITの活用を前提に業務フローを根本から抜本的に再設計し、コスト・品質・スピードを劇的に改善する手法」です。道路の改良工事に例えると、渋滞する旧来の細い道を少しずつ拡幅するのが継続的改善(カイゼン)なら、BPRはまったく別のルートにバイパスを新設して渋滞問題を根本解消するようなアプローチです。マイケル・ハマーとジェームズ・チャンピーが1993年に提唱しました。従来の「こうやってきたから」という前提を取り払い、「もしゼロから設計するなら?」という問いから業務を再設計します。ERP(SAP等)の導入はBPRを伴うことが多いです。誤答の「既存業務を少しずつ改善していく」はカイゼン(継続的改善)の説明で、BPRとは対照的な手法です。「BPR=業務プロセスを根本から抜本的に再設計して劇的改善を目指す手法」と覚えましょう!
プロダクトライフサイクルの4段階として適切なものはどれか。
📝 解説
プロダクトライフサイクル(製品ライフサイクル)は「製品が市場に投入されてから消えていくまでの4段階の変化」を表すモデルです。桜の木に例えると、芽吹き(導入期)→満開(成長期)→見頃が続く時期(成熟期)→散って葉桜になる(衰退期)という自然な変化のように、製品・サービスも市場での状況が変化します。4段階の特徴:導入期(認知度低・赤字になりがち・先行投資期)、成長期(売上急増・競合参入・積極的マーケティング期)、成熟期(売上ピーク・競争激化・コスト削減が重要)、衰退期(市場縮小・売上低下・撤退か刷新を検討)。各段階に応じたマーケティング戦略が異なるため、自社製品が今どの段階にいるかを把握することが経営上重要です。誤答の「開発・成長・成熟・衰退」は「開発」が「導入」と異なります。「計画・実行・評価・改善」はPDCAサイクルの説明です。「プロダクトライフサイクル=導入・成長・成熟・衰退の4段階」と確実に覚えましょう!
知的財産における「実用新案権」の説明として適切なものはどれか。
📝 解説
実用新案権は産業財産権の1つで「物品の形状・構造・組み合わせという考案を独占的に使用できる権利」です。日用品の改良に例えると、「ふたが開けやすいように特殊な凹凸をつけたペットボトルのキャップ」のような物品の形状・構造の工夫が実用新案の対象です。特許との違いが重要で、特許は「技術的思想の高度な発明」を対象に審査をしっかり行って登録するのに対し、実用新案は「物品の形状・構造の考案」を対象に無審査(方式審査のみ)で登録できるため迅速に権利を取得できます。ただし存続期間は出願から10年と特許(20年)より短く、権利行使には技術評価書が必要です。産業財産権4種の整理:特許権(発明)・実用新案権(考案)・意匠権(デザイン)・商標権(マーク)。誤答の「芸術作品を保護する権利」は著作権、「商標を保護する権利」は商標権、「デザインを保護する権利」は意匠権の説明です。「実用新案権=物品の形状・構造の考案を無審査で登録して保護する権利」と覚えましょう!
意匠権の説明として適切なものはどれか。
📝 解説
意匠権は産業財産権の1つで「物品・建築物・画面のデザイン(外観的な形状・模様・色彩の組み合わせで視覚的な美感を起こさせるもの)を独占的に使用できる権利」です。家電製品のデザインに例えると、掃除機の独特なサイクロン形状や配色は機能(特許)とは別に「見た目のデザイン(意匠)」として保護できます。意匠登録することで競合他社が同じデザインを模倣するのを防げます。2020年の意匠法改正で、スマートフォンアプリの画面デザイン・建物の外観・内装デザインも保護対象に追加されました。存続期間は登録から25年(2020年改正前は20年)。産業財産権4種の区別:特許(発明の技術思想)・実用新案(物の形状・構造の考案)・意匠(デザイン・外観)・商標(ブランド・マーク)。誤答の「発明を保護する権利」は特許権、「商標を保護する権利」は商標権、「著作物を保護する権利」は著作権の説明です。「意匠権=製品・建築物・画面の外観デザインを保護する権利」と覚えましょう!
不正アクセス禁止法で禁止される行為として適切なものはどれか。
📝 解説
不正アクセス禁止法(不正アクセス行為の禁止等に関する法律)は「他人のIDとパスワードを無断で使用したり、セキュリティホールを突いてシステムに不正侵入する行為を禁止する法律」です。鍵のかかった他人の家に例えると、合鍵を無断で使って入ることも、鍵の隙間を工具でこじ開けて侵入することも完全に禁止されています。これがデジタルの世界に適用されたのが不正アクセス禁止法です。禁止されるのは不正アクセス行為(他人の認証情報を使った不正ログイン等)・不正アクセスを助長する行為(他人のIDとパスワードを第三者に教える行為等)・フィッシングサイトの開設も規制対象です。警視庁や都道府県警への届出義務・罰則(3年以下の懲役または100万円以下の罰金等)が定められています。誤答の「自分のアカウントにログインする」「インターネットを閲覧する」「ソフトウェアをインストールする」はいずれも自らの権限内での行為で違法性はありません。「不正アクセス禁止法=他人のID無断使用やセキュリティ穴を突いた不正侵入を禁じる法律」と覚えましょう!
電子帳簿保存法の目的として適切なものはどれか。
📝 解説
電子帳簿保存法は「国税関係帳簿・書類(領収書・請求書・仕訳帳等)を紙ではなく電子データで保存することを認める法律」です。通帳や領収書の管理に例えると、これまでは「大量の紙の領収書をファイリングして7年間保管」しなければならなかったものが、電子データとして保存・管理することが法的に認められるようになった法律です。電子帳簿保存法には3つの区分があります:電子帳簿等保存(自社が電子作成した帳簿・書類を電子保存)、スキャナ保存(紙の書類をスキャンして電子保存)、電子取引データ保存(メール等で受け取った電子的な取引データの保存)。2022年の改正で、電子取引(電子メールでの請求書受受等)のデータは電子のまま保存することが義務化されました。誤答の「電子メールを保存することを義務付ける」は電子帳簿保存法の目的ではなく、「個人情報を電子的に管理することを義務付ける」は個人情報保護法の領域です。「電子帳簿保存法=国税関係書類の電子データ保存を認める法律」と覚えましょう!
AIの活用における「説明可能AI(XAI)」の説明として適切なものはどれか。
📝 解説
XAI(Explainable AI:説明可能AI)は「AIが下した判断・予測の根拠を人間が理解できる形で説明できるAI技術」です。医師の診断に例えると、AIが「この患者は肺がんの可能性が85%」と診断したとき、「なぜそう判断したのか」を医師・患者に分かりやすく説明できることがXAIのゴールです。CT画像のどの部分が判断の根拠かを示せれば医師も患者も納得できます。AIの説明性が重要な理由は、医療診断・融資審査・採用・刑事司法など「AIの判断が人の人生に影響する場面」で、判断根拠が不透明なブラックボックスAIではなく、説明可能で公平性が検証できるAIが求められるからです。LIME・SHAP・アテンション可視化などがXAIの代表的な手法です。誤答の「AIが自律的に説明文を生成する技術」は生成AIの説明機能の話、「AIが他のAIに説明する技術」はXAIとは異なる概念です。「XAI=AIの判断根拠を人間が理解できる形で説明できる技術」と覚えましょう!
システム開発の外部委託における「請負契約」の特徴として適切なものはどれか。
📝 解説
請負契約は「成果物の完成(仕事の完成)を約束し、完成した成果物を納品することで対価を得る契約」です。建設工事の請負に例えると、「2027年3月末までにこの設計図通りの建物を完成させる」という約束が請負契約です。未完成では対価を請求できず、完成した建物に欠陥(瑕疵)があれば修補・損害賠償責任も負います。IT開発での3つの契約形態の違いが重要です:請負契約=成果物の完成を保証・瑕疵担保責任あり・指揮命令は請負側、準委任契約=業務の遂行(作業)を約束・成果物完成は保証なし、派遣契約=労働者を派遣し指揮命令権を派遣先が持つ(労働者派遣法の規制あり)。発注者が受託者に細かく指示すると「偽装請負」となり労働者派遣法違反になる点も重要です。誤答の「指揮命令を委託先が行う契約」は派遣契約、「業務の遂行のみを約束する契約」は準委任契約の説明です。「請負契約=成果物の完成を保証・瑕疵担保責任あり」と覚えましょう!
プラットフォームビジネスの説明として適切なものはどれか。
📝 解説
プラットフォームビジネスは「複数の異なるユーザーグループ(例:売り手と買い手)を仲介するプラットフォームを提供し、参加者が増えるほど価値が高まるネットワーク効果を活用するビジネスモデル」です。駅前の商業施設に例えると、施設運営者(プラットフォーム提供者)は店舗(売り手)と買い物客(買い手)をつなぐ場を提供することで利益を得ます。店舗が多いほど客が集まり、客が多いほど店舗が入り、価値が相乗的に高まります。これがプラットフォームビジネスのネットワーク効果です。Amazon(出品者・購入者)・楽天・Uber(ドライバー・乗客)・Airbnb(ホスト・ゲスト)・YouTube(投稿者・視聴者)・求人サイト(企業・求職者)がすべてプラットフォームビジネスの典型例です。誤答の「単一の製品・サービスを販売するビジネス」はパイプライン型ビジネス(従来型)の説明で、プラットフォームとは構造が異なります。「プラットフォームビジネス=複数グループを仲介・ネットワーク効果で価値を高めるビジネスモデル」と覚えましょう!
サイバーセキュリティ基本法の目的として適切なものはどれか。
📝 解説
サイバーセキュリティ基本法(2014年施行)は「日本のサイバーセキュリティに関する施策を総合的・効率的に推進するための基本理念・国や地方公共団体・重要インフラ事業者等の責務・基本的施策を定めた法律」です。国土強靱化の道路インフラに例えると、道路法が道路整備の基本ルールを定めて全国一体的な整備を推進するように、サイバーセキュリティ基本法はサイバー空間の安全確保のための国家レベルの基本方針を示す「基本法」です。この法律に基づきNISC(内閣サイバーセキュリティセンター)が設置され、国家戦略としてのサイバーセキュリティ政策を司令塔として推進しています。特定の行為を禁止する刑事罰規定はなく、あくまで「推進のための基本理念・体制を定める法律」である点が重要です。誤答の「個人情報を保護する」は個人情報保護法、「コンピュータウイルスを規制する」は不正競争防止法等、「不正アクセスを禁止する」は不正アクセス禁止法の役割です。「サイバーセキュリティ基本法=サイバーセキュリティ施策を総合的・効率的に推進するための基本法」と覚えましょう!
アジャイルビジネスの特徴として適切なものはどれか。
📝 解説
アジャイルビジネスは「変化の激しい事業環境に素早く対応し、短いサイクルで仮説検証を繰り返しながらビジネスを継続的に進化させる経営手法・組織能力」です。飲食店の新メニュー開発に例えると、昔なら「半年かけてメニューを研究・調査・検討してから一斉に新メニューを出す」スタイルでしたが、アジャイルビジネスでは「まず2〜3品を試験提供→お客様の反応をすぐ確認→人気のものを残し不人気は即撤退・改良→また次の仮説を試す」というサイクルで素早く改善します。ITのアジャイル開発(スクラム・カンバン等)の哲学をビジネス全体に展開したものです。VUCA(Volatility・Uncertainty・Complexity・Ambiguity)と呼ばれる変化が激しい現代において特に重要な経営能力とされています。誤答の「年単位の長期計画を厳密に実行する」はウォーターフォール型・計画重視のアプローチで、アジャイルとは対照的です。「コスト削減を最優先」「品質管理を徹底した製造業向け」もアジャイルビジネスの本質とは異なります。「アジャイルビジネス=短いサイクルで仮説検証を繰り返し市場変化に素早く対応する経営手法」と覚えましょう!