応用情報技術者 ― 経営戦略・企業と法務 問題一覧・解説
全13問の問題文・選択肢・正解・解説を掲載しています。 フラッシュカード形式で実際に解いてみたい方は「練習する」ボタンをご利用ください。
🎴 フラッシュカードで練習する(13問)自社の強み、弱み、機会、脅威を分析するフレームワークはどれか。
📝 解説
SWOT分析は経営戦略立案に使う「現状把握の4象限フレームワーク」です。S(Strengths:強み)は自社の内部的な競争優位(例:高い技術力・豊富な顧客基盤)、W(Weaknesses:弱み)は自社の内部的な課題(例:資金力の不足・知名度が低い)、O(Opportunities:機会)は外部環境のプラスの変化(例:市場の拡大・競合他社の撤退)、T(Threats:脅威)は外部環境のマイナスの変化(例:新規参入者の増加・規制の強化)です。鉄道会社の戦略立案に例えると、豊富な路線網(強み)・設備の老朽化(弱み)・インバウンド観光需要の増加(機会)・格安バス会社の台頭(脅威)を整理してから戦略を考えます。SWOT後に「強みで機会を取り込む(SO戦略)」「弱みを克服して機会を活かす(WO戦略)」「強みで脅威に対抗する(ST戦略)」「弱みと脅威の悪化を最小化する(WT戦略)」というクロスSWOT分析に展開します。誤答の「3C分析」は顧客・競合・自社の3視点、「PEST分析」は政治・経済・社会・技術の外部環境分析です。「内部×外部・プラス×マイナスの2×2=SWOT」と覚えましょう!',["SWOT分析"
企業の社会的責任を意味する用語はどれか。
📝 解説
CSR(Corporate Social Responsibility:企業の社会的責任)は「企業は利益を追求するだけでなく、社会・環境・従業員・地域コミュニティなどに対する責任を果たすべき」という考え方です。電力会社に例えると、電気を供給して利益を上げるだけでなく、CO₂排出削減への取り組み(環境責任)・安全な労働環境の整備(従業員への責任)・料金の公平な設定(社会への責任)・地域の防災インフラへの貢献(地域への責任)なども行うことがCSRです。CSRの実践例としては、環境ISO14001の取得・ダイバーシティ推進・地域ボランティア活動・サプライチェーンの人権配慮などがあります。近年はCSRを超えてCSV(Creating Shared Value:共通価値の創造)という「社会問題の解決を通じてビジネス価値も創出する」概念も注目されています。誤答のBPR(Business Process Reengineering)は業務プロセスの抜本的な再設計、SFA(Sales Force Automation)は営業支援システム、CRM(Customer Relationship Management)は顧客関係管理の略です。「企業の社会的責任=CSR」と確実に覚えましょう!',["CSR"
「市場の成長率」と「相対的市場シェア」から事業を4つの区分に分類する手法はどれか。
📝 解説
PPM(Product Portfolio Management:プロダクトポートフォリオマネジメント)はボストン・コンサルティング・グループ(BCG)が開発した経営戦略ツールです。鉄道会社の路線ポートフォリオに例えると理解しやすいです。「市場成長率(この路線の利用者が増えているか)」と「相対的市場シェア(他の交通手段と比べて選ばれているか)」の2軸で事業を4象限に分類します。「花形(Star)」は高成長・高シェア→積極投資で伸ばす、「金のなる木(Cash Cow)」は低成長・高シェア→投資を抑えて安定的に稼ぐ、「問題児(Question Mark)」は高成長・低シェア→投資して花形に育てるか撤退かを判断、「負け犬(Dog)」は低成長・低シェア→撤退を検討、という戦略方針を導きます。「金のなる木」で稼いだ資源を「花形」と有望な「問題児」に投資するのが基本戦略です。誤答の「ファイブフォース分析」は業界の競争構造を5つの力で分析する手法、「アンゾフの成長マトリクス」は製品×市場の2×2で成長戦略を分類、「コアコンピタンス経営」は自社の中核能力を特定して集中する戦略概念です。「市場成長率×相対シェアの2×2で事業分類=PPM(BCGマトリクス)」と覚えましょう!',["PPM"
著作権法において、保護の対象となるものはどれか。
📝 解説
著作権法はソフトウェア・プログラムも「著作物」として保護しています。小説家が書いた小説の文章表現が著作権で保護されるように、プログラマが書いたソースコード(プログラムの表現)も著作権で保護されます。「創作的な表現」が保護の対象で、登録は不要で創作した時点で自動的に権利が発生します(無方式主義)。一方で保護されないものもあります。プログラミング言語そのものの文法(Pythonの文法など)・アルゴリズム(効率的な並べ替えの考え方そのもの)・通信プロトコルの仕様は「アイデア・考え方」であり著作権で保護されません。これを「アイデア・表現二分論」と言い、アイデアは誰もが自由に利用できますが、そのアイデアを具体的に表現したコードは著作権で保護されます。例えばソートアルゴリズムの考え方は保護されませんが、そのアルゴリズムを実装した特定のソースコードは保護されます。アルゴリズムを独占的に保護したい場合は特許権での保護が適切です。「ソースコード(表現)は著作権保護あり」「アルゴリズム・文法(アイデア)は保護なし」という区分けを確実に押さえましょう!',["プログラムのソースコード"
特許権の存続期間は、出願日から原則として何年か。
📝 解説
特許権は「発明を公開する代わりに、一定期間その発明を独占的に使用できる権利を与える」制度です。鉄道の省エネ技術を例えると、研究開発に多大なコストをかけて画期的な省エネ回生システムを発明した会社が特許出願して技術を公開します。代わりに20年間は競合他社がその技術を無断で使えなくなり、発明者は開発コストを回収しながら利益を得られます。これが特許制度の「発明の公開と独占権のバランス」です。存続期間(出願日から20年)終了後はその発明が「パブリックドメイン(公共の財産)」となり誰でも自由に利用できます。他の知的財産権との比較として、実用新案権は出願日から10年・意匠権は登録日から25年(2020年改正後)・著作権は原則として著者の死後70年(法人の場合は公表後70年)・商標権は登録日から10年(更新可能)です。誤答の「10年」は実用新案権の存続期間、「50年・70年」は著作権に近い数字ですが特許権ではありません。「特許権の存続期間=出願日から20年」という数値を確実に覚えましょう!',["20年"
「派遣契約」と「請負契約」の違いとして、適切なものはどれか。
📝 解説
「派遣」と「請負」は働く場所が同じに見えても法的な関係が全く異なります。建設現場に例えると、派遣契約は「建設会社Aから現場作業員1名を借りてきて、発注者の現場監督が直接指示を出す」関係です。一方請負契約は「建設会社Aに工区の工事を丸ごと任せて、作業の進め方への指示はすべてA社内で完結する」関係です。法的に整理すると、派遣契約は指揮命令権が派遣先(借りた会社)にあります(労働者派遣法に基づく)。対して請負契約は成果物の完成・納品が義務で指揮命令権は請負会社にあります。発注者が請負会社の労働者に直接「こうしてください」と指示を出すと「偽装請負」として労働者派遣法違反になります。誤答の「派遣契約は成果物の完成が義務」はむしろ請負契約の特徴、「どちらも発注側に指揮命令権がある」は請負の場合に偽装請負になるため誤り、「請負契約は必ず常駐作業」も誤りです。「派遣先が指揮命令権→派遣契約」「請負会社が指揮命令権→請負契約」という違いを確実に覚えましょう!',["派遣契約は派遣先に指揮命令権があるが、請負契約は請負会社に指揮命令権がある。"
PL法(製造物責任法)における「欠陥」により損害を被った際、賠償責任を負うのは誰か。
📝 解説
PL法(製造物責任法)は「製品の欠陥によって消費者が被害を受けた場合、製造業者が過失を問わず損害賠償責任を負う」という無過失責任制度です。家電製品に欠陥があって火災が発生した例で考えましょう。従来の民法では「製造会社の過失を被害者が証明する必要」があり一般消費者には非常に困難でした。PL法では「欠陥の存在」と「欠陥と損害の因果関係」を証明すれば、製造会社の故意・過失の立証は不要です。これが「無過失責任」の意味で、消費者保護を大幅に強化した制度です。責任を負うのは「製造業者・輸入業者(海外製品を国内市場に持ち込んだ業者)」です。単に製品を仕入れて販売しただけの小売店や流通業者は原則対象外です(ただし自社ブランドを表示した場合は製造業者と同じ責任を負います)。運送業者は輸送中の事故でなければ対象外です。「欠陥製品による損害は製造業者が無過失責任を負う=PL法」という仕組みを確実に覚えましょう!',["製造業者"
職務発明に関する記述として、適切なものはどれか。
📝 解説
職務発明とは「従業員が職務として行った発明(業務の範囲内で会社の設備・情報を使って行った発明)」のことです。研究者が会社の実験室で業務時間中に新素材を発明したケースが典型例です。2015年の特許法改正以前は「特許を受ける権利は原則として発明した従業員に帰属し、会社には法定の通常実施権(無償の使用権)のみ認められる」という制度でした。2015年改正後(現行制度)では「会社が事前に契約・就業規則・勤務規程等で定めれば、特許を受ける権利を会社に帰属させることができる」ようになりました。ただし原則論として「特許を受ける権利は最初に発明した従業員に生じる」という起点は変わっていません。会社が権利を取得した場合は「発明者(従業員)への相当の利益(金銭報酬等)の付与」が義務付けられています。誤答の「会社の設備を使った発明は自動的に会社が特許権者」は誤りで事前の規程が必要、「会社に報告義務はない」も誤り、「公務員には適用されない」も誤りです。「発明者に権利が生まれ、事前規程で会社取得可、相当利益付与が義務=職務発明」と覚えましょう!',["従業員が行った発明でも、特許を受ける権利は原則として発明した従業員に帰属する。"
損益分岐点売上高を求める計算式はどれか。
📝 解説
損益分岐点とは「売上が費用にぴったり等しくなる(利益がゼロになる)売上高」のことです。ラーメン屋を例に考えましょう。家賃・スタッフ固定給・リース機器代などは「固定費(売上に関わらず毎月かかるコスト)」、麺・スープの材料費・ガス代の変動分は「変動費(売上が増えると比例して増えるコスト)」です。変動費率(変動費÷売上高)が0.4なら、売上1円に対し0.6円が「限界利益(固定費の回収と利益創出に使える分)」です。固定費をすべて限界利益で回収できる売上高が損益分岐点で、計算式は「固定費÷(1-変動費率)」です。例えば固定費が30万円・変動費率が0.4なら損益分岐点売上高は30万÷(1-0.4)=30万÷0.6=50万円。50万円以上売れれば黒字、50万円未満なら赤字です。誤答の「固定費+変動費」は総コストの計算式、「売上高-変動費」は限界利益の計算式、「利益÷固定費」は無意味な計算です。「損益分岐点売上高=固定費÷(1-変動費率)」という公式を必ず覚えましょう!',["固定費 / (1 - 変動費率)"
下請法(下請代金支払遅延等防止法)において禁止されている行為はどれか。
📝 解説
下請法(下請代金支払遅延等防止法)は「発注者(親事業者)が下請事業者に対して不公正な取引を行うことを防ぐ」ために制定された法律です。建設工事の元請け・下請けの関係に例えると、元請け会社が「工事が終わったのに代金を払わない」「やっぱり代金を値引きしろ」「完成した製品を理由なく返品する」などの行為を行えば下請け業者は経営危機に陥ります。下請法が禁止する主な行為は、①発注書面の不交付②受領拒否③代金支払遅延(60日以内に支払わないこと)④代金の不当な減額⑤不当な返品⑥買いたたき(市場価格より著しく低い代金の設定)⑦不当な経済的利益の提供要請⑧有償支給原材料等の対価の早期決済⑨割引困難な手形の交付⑩不当なやり直しの要求です。「発注時に決定した代金を受領後に正当な理由なく減額すること」は④代金の不当な減額に該当し明確な違反です。発注書面を電磁的記録で交付することは適法・不良品の返品も合理的な理由があれば適法です。公正取引委員会・中小企業庁が執行機関です。「下請けへの不公正取引(代金減額・受領拒否等)を禁止する法律=下請法」と覚えましょう!',["発注時に決定した代金を、受領後に正当な理由なく減額すること。"
SWOT分析のSとWはそれぞれ何を表すか?
📝 解説
SWOT分析は企業の経営状況を「内部環境(強み・弱み)」と「外部環境(機会・脅威)」の4つの視点から整理する戦略立案フレームワークです。個人のキャリア戦略に例えると、「私の強み(プログラミングスキル)・弱み(英語力不足)」という自分の内側の話と、「機会(IT業界の需要増加)・脅威(AI技術の進歩による職の変化)」という世の中の外側の話を同時に整理する感じです。S=Strengths(強み)は自社が得意とする内部の強みで競合優位性の源泉、W=Weaknesses(弱み)は自社の内部的な課題・改善すべき点です。誤答のS=戦略(Strategy)・W=勝利(Win)はビジネス用語としての意味ではありません。実際の活用ではSWOT分析の結果を「クロスSWOT(SO戦略・ST戦略・WO戦略・WT戦略)」として組み合わせることで具体的な行動戦略を立案します。「SWOT=強み・弱み(内部)+機会・脅威(外部)の4象限分析」をセットで覚えましょう!
著作権の保護期間は原則として何年か?
📝 解説
著作権は「著作者が創作した表現物を独占的に利用できる権利」で、日本では著作権法で保護されています。音楽家が一生をかけて作った曲が死後もずっと勝手に使われないよう、家族の代まで守るための制度です。2018年の法改正(TPP関連)により保護期間は著作者の死後50年から70年に延長されました。これによりアメリカなど多くの国と同じ70年となりました。例えば2000年に亡くなった著作者の著作物は2070年末まで保護されます。著作権は特許権と異なり、創作した時点で自動的に発生します(無方式主義)。出願や登録は不要です。誤答の「死後50年」は2018年改正前の旧制度、「死後100年」は実際より長すぎる設定、「公表後70年」は保護期間の起算点が間違い(著作者の「死後」であり「公表後」ではない)です。なお映画の著作物は公表後70年という特例があります。「著作権=創作時点で自動発生・死後70年保護」を正確に覚えましょう!
個人情報保護法において個人情報とはどのように定義されているか?
📝 解説
個人情報保護法における「個人情報」とは「生存する個人に関する情報であって、特定の個人を識別できるもの」と定義されています。宅配便の荷物に例えると、送り状に書かれた「山田太郎様・東京都○○区1-2-3」という情報は、それを見れば特定の一人を識別できるため個人情報です。ポイントは「生存する個人」という条件で、死者の情報は原則として個人情報保護法の対象外です。また単独では識別できなくても「他の情報と容易に照合することで特定の個人を識別できる情報」も含まれます。例えば社員番号だけでは外部の人には誰か分からなくても、社員名簿と照合すれば特定できる場合は個人情報に該当します。誤答の「すべての個人に関する情報」は広すぎる定義(死者の情報も含んでしまう)、「デジタル化された個人情報のみ」は紙の情報も含むので誤り、「公開されていない情報のみ」は公開されていても特定できれば個人情報に該当するので誤りです。「個人情報=生存者に関する・特定できる情報」が核心の定義です!